「ほっ」と。キャンペーン

<   2008年 01月 ( 12 )   > この月の画像一覧

立   春          ハチジョウツグミ

師走も押し迫った頃、黒の縁取りのある葉書が届いた。寒中見舞いと喪中の知らせ、添え書きに『お久しぶり・・・。お元気でいらっしゃいますか?暖かくなったら是非お越しください』と・・・その昔見慣れた文字が・・・・。過ぎ去りし思い出は、遠の昔我が心の中に有る・・・・私の心のなかの薄紙が一枚剥がれた様な思いがした。私にもガラス細工のように輝くかりそめの日々があり、また壊れやすく、心千々に乱れる熱き青春があった。


d0107950_22595257.jpg



汚れつちまつた悲しみに 今日も小雪の降りかかる

汚れつちまつた悲しみに 今日も風さへ吹きすぎる    『中原中也』
[PR]
by hiro-0941 | 2008-01-31 22:57

雪見酒         ベニマシコ

先日の雪は一日で淡く終わってしまった。都会では雪は特に敬遠されがちであり、かえってよかったのか。社の帰り道ビル風はかなり冷たい。駅近くの小料理屋へ鱈チリ鍋で一杯。早速女将が「あらぁ~久しぶり雪見酒にはならなかったわねェ」と意味深な言い回しが私を酔わせた・・・・。寒いがゆえに熱燗が身にしみて旨い、ううん・・・酔った・・・・。



d0107950_23583890.jpg



小料理屋なのに珍しく有線から昭和の演歌が流れ、女将が何がご機嫌なのかカウンターの客隣りに座っては愛嬌を振りまき、酌をしながら酔ってもいるのか演歌を歌っては騒いでいた。

  『寒き故我等四五人なつかしく』     

  『手毬歌かなしきことをうつくしく』         高浜虚子
[PR]
by hiro-0941 | 2008-01-26 00:05

雪の一日     ヤマガラ

二年ぶりに東京にも雪が降り若干の雪化粧。大寒も過ぎもうすぐ立春寒さはいよいよこれからであろう。混雑を避けるために早めに会社へ、当番の方がいつもより早めに出社しすでに事務所の中を暖めて下さった。『すごい雪よねぇ・・・うれしい?』と微笑みながら私に声をかけてきた、秋田美人なのか色白の女性事務員、その涼やかな眼差しは故郷を想い、自分が嬉しそうに窓の外の降りしきる雪をしばし見つめていた。

d0107950_2323827.jpg



『かりそめの事と思ふな ふかぶかと雪ながらふる 小国(をぐに)に著けば』   斎藤茂吉

『汽車の窓 はるかに北にふるさとの山見え来れば 襟(えり)を正(ただ)すも』

                                           石川啄木
[PR]
by hiro-0941 | 2008-01-25 23:34

寒   風        ジョウビタキ

名前の通り大寒にふさわしく厳しい寒さがこのところ続いている。友の家にて、語らい過ごしている硝子戸を閉めた陽だまりの縁側は殊の外暖かく、青空はまるで水彩絵の具で描いたかのような淡きブルー、ガラス向こうは木枯らしが鋭く唸っていた。いつものとこながら夕刻までお邪魔してしまった。コートの襟を立て別れを告げ、また再会の約束をし、ふと背中に一陣の風が私を呼んだかのように聞こえた、・・・・・。田んぼのあぜ道の遠く見んはるか向こうに富士山が見えた。



d0107950_22545689.jpg



   『旗のごとなびく冬日をふと見たり』        高浜虚子
[PR]
by hiro-0941 | 2008-01-25 22:57

大  寒        ルリビタキ

凍てつく寒風が寄り添う二人の肩を離さないでいる、バーバリーのマフラーをし佇む女(ひと)が気にかかる、銀座にて道行く人の色模様が気になる、土曜の昼下がり私も友を待つ、早めに来てしまい二・三十分も待ったであろうか。ビル風の影響なのかすっかり両手が冷たくなってしまった。語らいの一時(ひととき)、カフェーにて友とカプチーノを飲む。久々の寒さではなかろうか、窓越しから見上げるビルの屋上の天気予報は明日は雪、それも東京は記録的な雪になりそうだとのこと。「日曜日の夕方から、月曜日にかけて雪見酒ができるわね、お店に来られます?」と、左手で髪をかき上げながら・・・。


d0107950_010211.jpg



 『あひみての後の心にくらふれは むかしはものをおもはさりけり』      百人一首

 『こみ合へる電車の隅に ちぢこまる ゆふべゆふべの我のいとしさ』    石川啄木
[PR]
by hiro-0941 | 2008-01-20 00:34

初冬に誘う       メジロ             

一昨年前だろうか、武蔵野の面影残るこの柿木のある自宅にお邪魔し大変お世話になった主に。その敬意を表しここに掲載させていただく。国木田独歩の世界の武蔵野もはるか昔の話と思っているが、近代化の武蔵野の中にも、その名残は其処彼処に見られる。晩秋から初冬にかけて今年は殊の外紅葉が美しい時があった。見飽きるほどの写真を撮ったので何れ掲載させていただく。


d0107950_0194972.jpg



『武蔵野のような広い平原の林が隈(くま)なく染まって、日の西に傾くとともに一面の火花を放つというも特異の美観ではあるまいか。もし高きに登りて一目にこの大観を占めることができるならこの上もないこと、よしそれができがたいにせよ、平原の景の単調なるだけに、人をしてその一部を見て全部の広い、ほとんど限りない光景を想像さするものである。その想像に動かされつつ夕照に向かって黄葉の中を歩けるだけ歩くことがどんなにおもしろかろう。林が尽きると野に出る。』      
                              国木田独歩『武蔵野日記』
[PR]
by hiro-0941 | 2008-01-17 00:30

大   寒         モ   ズ

寒紅梅、冬至梅などの名称で知られる寒梅がそろそろ咲き始める。この極寒の季節に凛として咲く一輪の紅白の梅ともに美しい。これは聞いた話であるが、紅白の梅これらの枝も切り株は紅白であると、果たして如何?


d0107950_2344723.jpg



『梅の花折りも折らずも見つれども今夜の花になほしかずけり』

『梅の花夢に語らくみやびたる花と我れ思ふ酒に浮かべこそ』        万葉集
[PR]
by hiro-0941 | 2008-01-15 23:10

小正月       ルリビタキ

北風の強き昼下がり、酒が呑めぬということが、侘しさに繋がるのかもしれぬ何か後ろ髪引かれる思いで友と別れた。夕刻黄昏の雑踏の中電車に乗る。車窓の向こうには夕焼けの赤く染まった武蔵野の風景が見え隠れしている。マンションや、雑居ビルの合間より茜色の空の中に黒い雄大な富士山も見える。悲喜交々であった日本の一日が今荘厳に終わろうとしているようだ。


d0107950_21594610.jpg



  『門松は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし』     一休宗純

正月の詠んだ歌であろうが、私は楽しいものはどこまでも楽しいと思う、悟れぬ凡人の愚かな考えなのか。
[PR]
by hiro-0941 | 2008-01-15 22:04

小  寒         コジュケイ

小寒・大寒の季節、ここへきてきわめて寒い、当然のことなのだろうが、暖冬続きの日々から比べると体もかなりきつく感じる。若干雲の多い一日、晴れ間も少は覗くがぶらりと秋葉原へと足を運んだ。年々様変わりが激しくなるのか、賑わいは相も変わらずすざまじいものがある。ブルーレイとHD/DVDなる物の話なんぞを、見分。デジタルメデアPCは、どこまで進化を遂げるのだろうか。
神田あたりで一杯飲もうかと思って友人を誘ったが、今日は休日・連休ともあって店が閉まっている。已む無く西口のルノアールにてしばし団欒。どんよりとした空、時雨れているように見える。風花が舞う都会だ。店を出るころにはやや晴れ間も見えてきた。熱いコーヒーで酔うことはないが、外の空気のあまりの寒さに何故か寂しくも思える昼下がりとなった。



d0107950_19233937.jpg




『夜を寒み 朝門を開き出で見れば 庭もはだらにみ 雪降りたり』    万葉集

孤高の俳人種田山頭火の歌が我が脳裏をよぎる。

                                『うしろすがたのしぐれてゆくか』
[PR]
by hiro-0941 | 2008-01-14 19:35

カップル          ミコアイサ

寒い池の中を楽しく仲睦まじく泳いでいる、一定の距離感を置きながら着かず離れずの二つの影、離れても又、寄り添うという健気でひたむきなのだろうかと、見つつ写真を撮った。人間社会と同じなのであろうか?聞いてみなければ分らぬことだが。野暮なことは言うまい。新年早々の午前中だけの短い時間であったが、仄々とした温かさを頂いた。感謝、感謝


d0107950_0213551.jpg



万葉の世界では如何?

       『 ゆらのとを渡る舟人かちを絶 行ゑもしらぬこひのみち哉 』     百人一首
[PR]
by hiro-0941 | 2008-01-11 00:25