<   2008年 03月 ( 10 )   > この月の画像一覧

桜花香          ミヤマホウジロ

 枯れ木に花が咲くが如し、三日見ぬ花、桜である。枝葉が出ぬうちに花が咲く、梅も同じようではあるが梅は日持ちがよく雨風に強い、桜は三日見ぬ花と言われる所以は、一夜の内に花が咲き、散り際も一夜の如しである。花びら一つはらはらと散りし情景、歳月を重ねたこの目には、何か無常なるものを感じてならぬ。人生の刹那なるか、その所業は人生の廻りゆく過ぎし日々。酔いが醒めた夜半過ぎ何かに詫びるかのように、物想う。


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『知らず、生れ死ぬる人、何方(いずかた)より来たりて、何方へか去る。また知らず、仮の宿り、誰(た)が為にか心を悩まし、何によりてか目を喜ばしむる。その主と栖と、無常を争ふさま、いはばあさがほの露に異ならず。或は露落ちて花残れり。残るといへども朝日に枯れぬ。或は花しぼみて露なほ消えず。消えずといへども夕を待つ事なし。』

                                                方丈記
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by hiro-0941 | 2008-03-28 00:41

 満開の桜            メジロ

歳と共に季節の廻り早く今年も変わらぬ桜の満開の景色を眺めている。彼岸中も仕事であった近いうちに墓参り行かねば。

少し疲れあり


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「遅き日のつもりて遠きむかしかな」
「春風や堤(つつみ)長うして家遠し」
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by hiro-0941 | 2008-03-27 00:01

年度末          アトリ

毎年のことだがこの年度末というのは何処となく慌ただしく、気ぜわしいといったところだ。ここにきてやっと解放された感じである。三月は休日らしい休日を過ごしてはいない。桜も咲き暖かくなってきたが夜になればやはり少し寒さを感じる。月朧にして夜風に吹かれ温まろうかと社の帰り、いつもの小料理屋へと暖簾越しに店の中を見れば、珍しくカウンター席がいっぱいであった。女将が店の外にまで来て「奥の座敷でもよろしいのに、・・・この前お待ちしてたのよ・・・・。」薄紅色のマニキュアの指先が私の袖口を引っ張っている・・・・。座敷に一人じゃ悪いからと店を後にした。赤提灯屋台の焼鳥屋で冷酒を煽る・・・・。何と味気ないものか。   疲労感多分にあり・・・・。


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何気なく何となく与謝野晶子を読んでみる。

『この外にまた楽まずわが君の言の葉断えず耳を打てかし』
『心をば少ししびれてあれよとも自ら思ふ恋をなすにも』
『わが傷を愛づると人の思ふらん斯くうち思ひ涙零れつ』
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by hiro-0941 | 2008-03-26 23:24

早春の候        モズ

寒かった二月いや、日中でも今年の冬は底冷えのする日々が多かった。そんな二月の半ばも過ぎた頃、美味いもので体力を付けようといつもの友人たちと一杯、友人の一人が毎度同じ店ではと趣が違う店を用意してくれた。行燈の明かりの様な柔らかなダウンライトが印象的な店内、濃い紺色の和服、あずき色の前掛けの女性が「お召のコートお預かりいたします」と、物腰の柔らかさに貴賓を感じる・・・・。まずは一献傾け歓談よりはフグを・・・旨い旨過ぎた久々に本格的なフグのコース料理を堪能した。四畳半ほどの部屋であろうか、月見障子の雰囲気のある和室一輪刺しの万作の花が印象的であった。


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『多摩川に曝(さら)す手作りさらさらに何そこの子のここだ愛(かな)しき』   よみびとしらず

万葉集の中に多摩川のことが詠まれた歌。
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by hiro-0941 | 2008-03-18 00:23

弥生三月     メジロ   

時節柄多忙である・・・。先日あの懐かしの銀河が終焉を迎えた。何とか都合付けてホームに立って、最後の銀河を思い出に留めておきたかったが、仕事の都合上無理があった、私は電車マニアとは違うのだが、この銀河のことは何かの機会に書くとしよう、昔、よく夜行列車に乗り旅に出かけた。深夜の列車各駅停車にて東北本線のんびりと北海道へ向かった事も・・・寝袋と、文庫本五・六冊を持っての旅。深夜の東北を走る列車の窓には霜の花が咲いていたのを思い出す。


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『ももちどりさへづる春は物ごとにあらたまれども我ぞふり行く』

『かすが野のとぶひの野守いでて見よ今いくかありて若菜つみてむ』  よみびとしらず
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by hiro-0941 | 2008-03-18 00:00

三寒四温      ハチジョウツグミ

もうすぐ彼岸が近い、久々の雨だれの音で目が覚めた、今までとは少し違いのある、春の雨だ、新聞を取りに外へ冬の時雨れる雨とは違い、若干温かさを感じる。三寒四温の雨恵みの雨と言ってもよい、ひと雨ごとに温かさが増してくる。近所の庭先の山茶花が雨に打たれ際立つ紅の花びらが散り、その小道は春の訪れを誘っているようでもある。季節の廻り・・・・はたまた人生の廻り、季節の変わり目物想う事の多い日々でもある。


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『いろいろの人の思はく はかりかねて、 今日もおとなしく暮らしたるかな』

                                                   石川啄木
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by hiro-0941 | 2008-03-10 23:02

   梅花香     ミヤマホウジロ     

学生時代に武蔵野の自然あふれる恋ヶ窪に住んでいた頃の友人を訪ねて車を走らせる。このあたりに来ると住宅の庭先に梅が咲いているのがかなり目立つ。その角を曲がれば白梅が、次の角を曲がれば紅梅が、あるいは万作の花なども、・・・・地主の庭先なのか見事に枝垂れ咲く梅が綺麗であった。桜の並木が綺麗な場所も確認しては見たが、まだまだ蕾が固い。早春らしい柔らかな日差しの中微風が心なしか優しく、まったりとした昼下がり友人と暖かくなった玉川上水べりを散策、時折風向きによっては梅の香りが漂う、お互い花粉症の為か酷い事になってしまい、レンガ造りのカフェーにて休憩しばし談ずる。


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  『春の野や何に人行き人帰る』   

  『故郷やどちらを見ても山笑ふ』   子規
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by hiro-0941 | 2008-03-07 23:31

   弥生三月       アオジ

先日の蕗の薹の小料理屋での話、板前が自慢んげに話してくれた、「蕗の薹そのものの花は雌株は白、雄株は黄白の花をつける咲かせるんですね。」と、どちらが旨いのかな?「花になってしまうと苦みが強すぎて食べれませんよほとんどが蕾のうちに食べますね」・・・・。春の訪れを知らせるように枯れ草の下から顔をのぞかせる蕗の薹・・・。春の使者どこか愛くるしいと思う、そう思いながらも毎年この時期に必ずと言いてよいくらいに食べる。日本ならではなかろうか様々な食材が春夏秋冬を味わえる、これまた日本人としての贅沢な誇りであろう。最後に味噌汁を頂戴し一足先少しばかりの春を満喫した。



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 『むめの香を 君によそへてみるからに 花のをりしる身ともなるかな』

 『のどかなる 折こそなけれ花を思ふ 心のうちに風はふかねど』       和泉式部
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by hiro-0941 | 2008-03-05 23:56

    春       キクイタダキ

春は朧に霞み・・・歌の文句ではないが、先日の砂嵐の翌朝、早く目を覚まし朝の明けるのを待つ、朧に霞みたなびく曙を見たいと思ったが、条件悪すぎたようだ、強風が残り酷く冷えた早朝である。そんなものを見て楽しむどころではない。本格的な春のおぼろな朝はもう少し先のようだ。いずれの機会にか、春は曙の何かを・・・と思っています。


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『春さればまづ咲く屋戸の 梅の花独り見つつや 春日暮らさむ』   山上憶良
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by hiro-0941 | 2008-03-05 22:59

 蕗の薹       ミヤマホウジロ

 春を感じる一日こんな穏やかな日は、風に吹かれどこか旅に出たいと思う。あの雪深い宿の女将はいかがと思いつつ・・・・。先日友人から「今、旬のサヨリと、カワハギの肝の旨い奴があるから」との誘いがありこの吉祥寺にて待ち合わせ。日差しの多くある大都会の中、ひな祭りの春満載の街角ショーウインドーを眺めながら、その窓に映る群衆の流れは、まだまだ寒そうに見える。まだ日も落ちない時間ではあるが、少々気も引けるが暖簾をくぐるまたまた一杯。ここでも菜の花のからし和え鳥のささ身を絡めたお通しだ、しばし談義・・・・。蕗の薹のてんぷらを勧められそのほろ苦さにまた春を感じる・・・・。女将の着物姿も若干春模様かな。


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 『君かためはるの野に出てわかなつむ わか衣手に雪はふりつゝ』   百人一首

若菜を摘みに里山の春の野に出でて、恋思う君のためにと、いにしえの歌人のなんと情緒豊かなことかとしばし感歎。
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by hiro-0941 | 2008-03-05 00:36