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小糠雨          コゲラ

先日所用にて日本橋から銀座へ、すでに町の景色はクリスマス、四丁目の角にしばし佇むふと昔と変わらぬ都会の雑踏の何か知れぬ香りが私を包む・・・・、女人(ひと)恋しくここに待ちて、待る々女人(ひと)も待ちわびて、互いに手を繋ぎ愛を語り合った街角の風景は、いにしえの色褪せた青春の郷愁のなかに・・・・・、気が付けば黄昏の雑踏の中に過ぎ去りしあなたの面影が、あなたによく似たうしろ姿が街路樹の向こうに・・・・。



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先日三日ほど入院をした時に思わずこの歌が浮ぶ、啄木のどこまでもやさしく繊細なまでの歌が忍ばれる。


脈をとる手のふるひこそ かなしけれ 医者に叱られし若き看護婦!

脉をとる看護婦の手の、 あたたかき日あり、つめたく堅き日もあり。

                                               『石川啄木』
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by hiro-0941 | 2008-11-27 23:39

山茶花            キビタキ

街角のサザンカが色鮮やかに見える。受話器の向こうから聞きなれた声が「もう冬が来るわね、・・・お体大切に・・・・。お暇の時にでもお店にまたお越しくださいと・・・・。」想うこと多き11月であった。今年の秋はいつになく違う秋であったかと過ぎ去りし秋を惜しむ・・・・。



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『きりぎりす 鳴なくや霜夜(しもよ)の さむしろに衣ころもかたしき ひとりかも寝ねむ』

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by hiro-0941 | 2008-11-24 23:46

小夜時雨            カワセミ

日本橋まで所要があり出かけるその前に少し遠回りではあるが、長い欅並木を歩く黄色の色づいた葉が美しく舞い散る朝であった、東京の郊外にもこんなに素晴らしい武蔵野の面影が残る、まさに輝く錦秋の一コマを僅かな時間ではあったが見ることができ今日一日が楽しく思える回り道・・・・。帰路に着く頃は冷たい雨になっていた。あの欅の紅葉した葉もこの雨ですっかり散ってしまうであろう。



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十月(かむなづき)、時雨(しぐれ)にあへる、黄葉(もみちば)の、吹かば散りなむ、風のまにまに

                               (万葉集 詠み人不詳)
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by hiro-0941 | 2008-11-24 21:09

横浜ベイ                    日本丸

晩秋・・・・・。なんと響きのよい言葉であろうか、もう私の住む市街地までもが、錦秋に彩られて街を歩けば実に色鮮やかな紅葉を目にする、この晩秋から初冬にかけての季節が私には一番大切に思えてなりません。
 今月初旬より何かが慌ただしく過ごしてしまった、心身ともにかなり無理をしたこともあって過労極まりてしばし休息を余儀なくされた。ともあれ無理は禁物、もう若くはないと、私自身心身ともにまだ若いと思っていたのだが、壮齢を重ねた年齢、寄る年波には勝てないと。枯れ葉舞い散る遊歩道・・・・、路道に歩けば、もうそろそろ冬支度かな。


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 『来むと言ふも来ぬ時あるを来(こ)じと言ふを来むとは待たじ来じと言ふものを』  万葉集

                                              「大伴坂上郎女 」

万葉集の女流歌人・・・徒然に想いまた思う相聞の有名な歌である、晩秋の夜にふさわしい。


現代語釈
『あなたは来ようと言っても来ない時があるのに、ましてや、来ないだろうと言うのを来るだろうと待ちはすまい。来(こ)まいと言っているのだもの。』
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by hiro-0941 | 2008-11-24 19:48

冬支度              キビタキ

文化の日、遊びすぎての疲れあり、我が家にて一日在。



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何度読み返しても、良いものはどこまでも良い。

徒然草   第十九段より抜粋
 

 折節(をりふし)の移りかはるこそ、ものごとに哀(あはれ)なれ。
 
 「もののあはれは秋こそまされ」と、人ごとに言ふめれど、それもさるものにて、今一きは心も浮きたつものは、春の気色(けしき)にこそあめれ。鳥の声などもことの外に春めきて、のどやかなる日影に、垣根の草もえいづるころより、やや春ふかく霞(かすみ)わたりて、花もやうやうけしきだつほどこそあれ、折しも雨風うちつづきて、心あわただしく散り過ぎぬ。青葉になり行くまで、よろづにただ心をのみぞ悩ます。花橘は名にこそおへれ、なほ、梅の匂ひにぞ、いにしへの事も立ちかへり恋しう思ひいでらるる。山吹の清げに、藤のおぼつかなきさましたる、すべて、思ひすてがたきこと多し。
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by hiro-0941 | 2008-11-03 22:31

紅    葉                シジュウカラ

パステルカラーで描いたような鰯雲・・・・。その宿は、もみじ葉が散り敷き詰められた路道の先にあった。なだらかな坂を上がり茅葺屋根の引き戸をくぐる。ようこそお越しくださいませと、端正な佇まいの宿の女将・・・昨夜からの雨で庭の落ち葉が打ち水されていてとても鮮やか。食事も宴も終わり部屋に戻ると香が焚かれてあった・・・・。もうすっかりと夜の帳も下り、夜も更けようとする時刻、露天風呂へと・・・ライトアップされた紅葉がこれまた美しく、もみじ葉ひとひら舞い湯に浮かべてなんぞ想はん・・・・・。

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うつりゆく時 見るごとに心いたく 昔の人し思ほゆるかも

ひさかたの雨は降りしく 石竹花(なでしこ)がいや 初花に恋ひしき我が背   大伴家持
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by hiro-0941 | 2008-11-03 21:00

晩    秋                   レインボーブリッジ

秋深まる都会の街角、銀座にてしばし歓談お洒落に酒を飲む・・・・・、夜半も過ぎほろ酔いながらなつかしき銀座路地裏を歩く、街路樹の葉が舞い落ちる秋だねぇ~・・・・うぅ…・ん酔った。あのお店の厚化粧の女人(ひと)どこか誰かに似ていたかな?・・・・黒髪が揺れるたびに香水がきつく香る。その昔・・・・、私が若かったころ場末のキャバレーが思い出されてならない。


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「手にとれば 袖(そで)さへ匂ふ 女郎花 この白露に 散らまく惜しも」  『万葉集 』

「女郎花 秋萩凌ぎ さを鹿の 露分け鳴かむ 高円(たかまど)の野そ」 『大伴家持 』
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by hiro-0941 | 2008-11-03 20:23