「ほっ」と。キャンペーン

<   2010年 03月 ( 3 )   > この月の画像一覧

蛍 の 光                      ヤツガシラ

先日の雪が残る町並みを見ながら仕事の立ち回り先にて、隣接する学校からそれは昔聞きなれし曲が流れていた・・・・。、『蛍の光、窓の雪。書(ふみ)よむ月日、重ねつつ。いつしか年も、すぎの戸を。明けてぞ、けさは別れゆく……。』・・・・・。いつ聴いても胸の熱くなる、いにしえの郷愁へと我が心がいざなわれる……そういえば、この「螢雪の功」を熱く熱く語る女性の恩師の姿が懐かしく思い起こされる・・・・・・・、「螢雪の功」が、如何なるものかはいずれまた何かの機会に調べ記するとす。
あの多感な十代の頃……。穏やかな春まだ浅き早春の昼下がりその向こうに・・・片田舎で春を待つ田園風景の中に私は居た、田や畑のあぜ道を道々に歩けば、垣根の向こうには木蓮が咲き始め、・・・・紬を織る織娘達の笑い声が、また、恋をする乙女たちの歌声が賑やかに聞こゆ………、私は足を止め胸がいつしか時めいていた……せつなさと甘酸っぱさが絶えず交差するかのように私の心の中で鮮明に思い出が蘇える。

d0107950_2341891.jpg



d0107950_2355346.jpg


つれづれともの思ひをれば春の日のめにたつものは霞なりけり

かくばかりうきを忍びてながらへばこれより勝る物をこそ思へ    『和泉式部』
[PR]
by hiro-0941 | 2010-03-26 23:05

氷     雨                       ヤツガシラ

出会いと別れの季節……。菜種梅雨の様相なのかしっとりと寒い雨がそぼ降る夕刻ともなれば、気温も下がりそれは霰…雹……、ちょうど今年度で退社する社員の送別会でもある、急がねばと思いつつどうも仕事が片付かない、この分だと送別会どころか終電に間に合うかどうか……。年度末というのはいつもながら慌ただしく気忙しいものだ。時節柄酒の席も多くストレス発散に騒ぎ立てるのもよいが、私はやはりどこかで静かにゆっくりと酒を飲みたいものと思いつつ、学生時代の友に新年度になったら早速一杯やらんかと電話す……、何やかやと結局深夜までの仕事となってしまった、窓の外は氷雨に煙るビルの町々の明かりも一つ二つと消えようとしている。この雨も其々の道をゆく者たちの思い出の雨となったに違いないと・・・・・・。


d0107950_22442072.jpg


d0107950_22484985.jpg


      石川啄木

君に逢ふこの二月を何事か忘れし大事あリりしごとく思ふ

明日を思ふ心の勇み生涯の落着を思ふさびしさに消ゆ
[PR]
by hiro-0941 | 2010-03-25 22:50

春    雪                ウグイス

先日の雪の日に・・・・
なごり雪ともいうべきものなのかなこの時期に降る雪は、一面枯れ果てた冬枯れの東京の郊外の玉川上水に、この雪を見たく、また、雪そのものには格別な思いが多くある。何かが私を誘うが如く、それは遠き昔の何かを思いつつ早朝より佇む……、遠き私の田舎も降りしきる春の雪であろう・・・人影なく話す人もなく片田舎の駅、足元に雪が舞い朝夕にはだるまストーブが焚かれる、ひなびた待合室で、学校の帰りに温まりたく幾人かの友等と様々に未来を語り合い、いつしか話は熱を帯び其々の道にゆかんと・・・・待合室の裸電灯が燈る頃にはストーブの火も落ち友らと別れ、戸外は一面の雪景色 ・・・・。雪が降り積もったホームにて別れ際に東京へ行くと告げた・・・・赤い角巻きの姿が降りしきる雪のなか小さく小さく消えてゆく・・・・。
午前中のみの短い時間の雪景色・・・一息入れてレンガのカフェーの窓辺にて熱いコーヒーを飲む・・・出社の時刻戸外に出れば、先ほどまでサクラ並木の木々の枝枝も雪景色で風情があったのだが、すでに雪は解け始めて・・・春の雪は淡く名残り惜しい・・・・。


d0107950_23585751.jpg



なつかしき 故郷にかへる思ひあり、久し振りにて汽車に乗りしに。

打明けて語りて 何か損をせしごとく思ひて 友とわかれぬ
                                       啄木
[PR]
by hiro-0941 | 2010-03-09 00:02