先日の雪は一日で淡く終わってしまった。都会では雪は特に敬遠されがちであり、かえってよかったのか。社の帰り道ビル風はかなり冷たい。駅近くの小料理屋へ鱈チリ鍋で一杯。早速女将が「あらぁ~久しぶり雪見酒にはならなかったわねェ」と意味深な言い回しが私を酔わせた・・・・。寒いがゆえに熱燗が身にしみて旨い、ううん・・・酔った・・・・。
小料理屋なのに珍しく有線から昭和の演歌が流れ、女将が何がご機嫌なのかカウンターの客隣りに座っては愛嬌を振りまき、酌をしながら酔ってもいるのか演歌を歌っては騒いでいた。
『寒き故我等四五人なつかしく』
『手毬歌かなしきことをうつくしく』 高浜虚子